複雑な連立方程式の計算
目次
小数がある連立方程式の解き方
\begin{cases}0.3x+0.2y&=0.7・・・①\\0.01x+0.05y&=0.03・・・②\end{cases}のような問題を解くときには, 小数があると計算が大変なので, 10倍, または100倍をして, 係数がすべて整数になるようにしていきます。
①×10, ②×100をすると,
\begin{cases}3x+2y&=7・・・③\\x+5y&=3・・・④\end{cases}
これで, 係数がすべて整数の通常問題になりましたので, あとは加減法を使って求めることができます。
分数がある連立方程式の解き方
小数がある連立方程式と同じように, このままだと計算が大変なので, 掛け算をすることで係数を整数にしていきます。分数を整数にするには, 2つの分母の最小公倍数を考えればよいです。もし最小公倍数がすぐにわからない場合は単純に分母を掛け算すればよいです。
\begin{cases}\displaystyle\frac{x}{4}+\displaystyle\frac{y}{3}&=2・・・⑤\\\displaystyle\frac{x+8}{5}&=\displaystyle\frac{y}{2}+\displaystyle\frac{1}{4}・・・⑥\end{cases}
⑤式では, まず分母に注目します。4と3の最小公倍数は単純に4と3を掛け算した12です。よってまず⑤×12を計算します。ただ, 12とかいて計算すると, 数が大きくなってしまうこともあるので, ×12を×4×3として計算していきます。
\(\displaystyle\frac{x}{4}×4×3+\displaystyle\frac{y}{3}×4×3=2×4×3\) すなわち, \(3x+4y=24\)・・・⑦
⑥は分数が3つあるので, 5と2と4の最小公倍数をかけるとよいです。ここで, 2と4の最小公倍数は4なので, 5と4の最小公倍数20をかけましょう。ここでも20とするのではなく, ×5×4として計算しましょう。
\(\displaystyle\frac{x+8}{5}×5×4=\displaystyle\frac{y}{2}×5×4+\displaystyle\frac{1}{4}×5×4\)
すなわち, \(4(x+8)=10y+5\) ( )を計算して, 整理すると,
\(4x-10y=-27・・・⑧\)
\begin{cases}3x+4y&=24・・・⑦\\4x-10y&=-27・・・⑧\end{cases}
よって, これを解くことによって求めることができます。
A=B=Cの解き方
A=B=Cの問題では, A=CかつB=Cと考えて, 2つの式をイコールにして連立させていきます。A, B, Cのうちいずれかが文字を含まない式の場合, それと残りをイコールでつなぐと計算が楽になります。
例えば, \(2x+3y=-4x-2y=8\)では, \(A=2x+3y, B=4x-2y, C=8\)ですが, Cが文字を含まないので, A=C, B=Cを連立させると良さそうです。すなわち,
\begin{cases}2x+3y&=8・・・⑨\\4x-2y&=8・・・⑥\end{cases}
あとは加減法を利用して解くことができます。
複雑そうな問題も加減法を利用して解くことができることがわかりました。基本的な加減法が自信ない人はまずはそちらの復習をお願いしますね!