生徒を2組に分ける場合の数の求め方
n人の生徒を2組に分ける場合の数の求め方について丁寧に解説していきます。過程はいいので結果だけを知りたい方はこちらからページの最下部へ飛んでください。
まず, 4人を2組に分ける場合の数を求めていきます。説明をわかりやすくするために, 4人の生徒を1, 2, 3, 4, 5と番号付けをします。
4人を2組に分ける分け方は, (0人)・(4人)は1組しかないので, 除外します。すると, 分け方は(1人)・(3人)と(2人)・(2人)の2パターンがあります。
4人を(1人)・(3人)に分ける場合の数
実際に列挙すると (1)・(2・3・4) (2)・(1・3・4) (3)・(1・2・4) (4)・(1・2・3) の4通りであることがわかります。 計算で求めるには, 4人から1人を選べば, それに伴い残りの3人も決まるので, \({}_4 C_1=4\)と計算できます。 |
4人を(2人)・(2人)に分ける場合の数
実際に列挙すると (1・2)・(3・4)・・・① (1・3)・(2・4)・・・➁ (1・4)・(2・3)・・・③ (2・3)・(1・4)・・・④ (2・4)・(1・3)・・・⑤ (3・4)・(1・2)・・・⑥ となりますが, 実はこのうち➀と⑥, ➁と⑤, ③と④は同じ分け方になります。A組, B組のように区別をすればよいですが, 今回はただ(2人)・(2人)に分けるだけなので重複分はカウントしないようにします。 よって, 3通りであることがわかります。 計算式で求めるには, 4人から2人を選べば, それに伴い残りの2人も決まりますが, 2つは重複しているので, 2!で割ります。すなわち, \(\displaystyle\frac{{}_4 C_2}{2!}=\displaystyle\frac{6}{2}=3\) と計算できます。 |
(注)
(1人)・(3人)に分けたときは, この2つの組は人数の違いがあるので区別がつきます。なので, 重複分は考える必要がありません。人数が同じ組がある場合には重複分を考えることに注意していきましょう。
4人を2組に分ける場合の数
では5人ではどうでしょうか。2組の分け方は(1人)・(4人)と(2人)・(3人)の2パターンあります。
5人を(1人)・(4人)に分ける場合の数
実際に列挙すると, (1)・(2・3・4・5) (2)・(1・3・4・5) (3)・(1・2・4・5) (4)・(1・2・3・5) (5)・(1・2・3・4) の5通りであることがわかります。 計算で求めると, 5人のうちから1人を選べばいいので \({}_5 C_1=5\)と計算できます。 |
5人を(2人)・(3人)に分ける場合の数
実際に列挙すると, (1・2)・(3・4・5) (1・3)・(2・4・5) (1・4)・(2・3・5) (1・5)・(2・3・4) (2・3)・(1・4・5) (2・4)・(1・3・5) (2・5)・(1・3・4) (3・4)・(1・2・5) (3・5)・(1・2・4) (4・5)・(1・2・3) の10通りです。 計算で解く場合は, 5人から2人を選ぶ場合の数に等しいので, \({}_5 C_2=10\)と計算できます。 |
今度は6人の場合を考えてみましょう。2組の分け方は, (1人)・(5人), (2人)・(4人), (3人)・(3人)です。
6人を(1人)・(5人) に分ける場合の数
実際に列挙すると, (1)・(2・3・4・5・6) (2)・(1・3・4・5・6) (3)・(1・2・4・5・6) (4)・(1・2・3・5・6) (5)・(1・2・3・4・6) (6)・(1・2・3・4・5) の6通りです。 計算で解くと, 5人のうちから1人を選べばいいので \({}_6 C_1=6\)と計算できます。 |
6人を(2人)・(4人)に分ける場合の数
実際に列挙すると, (1・2)・(3・4・5・6) (1・3)・(2・4・5・6) (1・4)・(2・3・5・6) (1・5)・(2・3・4・6) (1・6)・(2・3・4・5) (2・3)・(1・4・5・6) (2・4)・(1・3・5・6) (2・5)・(1・3・4・6) (2・6)・(1・3・4・5) (3・4)・(1・2・5・6) (3・5)・(1・2・4・6) (3・6)・(1・2・4・5) (4・5)・(1・2・3・6) (4・6)・(1・2・3・5) (5・6)・(1・2・3・4) の15通りであることがわかります。 計算で求めると, 6人から2人を選ぶ場合の数に等しいので, \({}_6 C_2=15\)と計算できます。 |
6人を(3人)・(3人)に分ける場合の数
(1・2・3)・(4・5・6)・・・① (1・2・4)・(3・5・6)・・・② (1・2・5)・(3・4・6)・・・③ (1・2・6)・(3・4・5)・・・④ (1・3・4)・(2・5・6)・・・⑤ (1・3・5)・(2・4・6)・・・⑥ (1・3・6)・(2・4・5)・・・⑦ (1・4・5)・(2・3・6)・・・⑧ (1・4・6)・(2・3・5)・・・➈ (1・5・6)・(2・3・4)・・・⑩ (2・3・4)・(1・5・6)・・・⑪ (2・3・5)・(1・4・6)・・・⑫ (2・3・6)・(1・4・5)・・・⑬ (2・4・5)・(1・3・6)・・・⑭ (2・4・6)・(1・3・5)・・・⑮ (2・5・6)・(1・3・4)・・・⑯ (3・4・5)・(1・2・6)・・・⑰ (3・4・6)・(1・2・5)・・・⑱ (3・5・6)・(1・2・4)・・・⑲ (4・5・6)・(1・2・3)・・・⑳ の20通りですが, このうち➀と⑳, ➁と⑲, ・・・, ⑩と⑪は同じ分け方になります。重複分を考慮して, 10通りとなります。 計算で求めるには, \(\displaystyle\frac{{}_6 C_3}{2!}=\displaystyle\frac{20}{2}=10\) |
これより, 6人を2組に分ける場合の数は全部で\(6+15+10=31\)通りです。
では, 2m人を2組に分ける場合の数はどうなるでしょうか。上記のように列挙してもいいですが, 数が大きくなると面倒です。
もっと簡単に求めるには?
実は2組に分ける方法はとても単純です。1・2・3・4・5・6と番号付けされた6人を例に考えてみましょう。
2組をX, Yというように区別して考えます。1番の人はX, Yのどちらに入るかの2通りです。2番から6番の人も同様にXかYかの2通りなので, 求める答えは\(2^6\)です。
(X8人, Y0人)と(X0人, Y8人)のケースが含まれていますが, それだと2組に分けられていないので, この2つをひきます。
\(2^6-2\)通り
実際には組の区別がつかないので, 重複を考慮して2!で割ります。
\(\displaystyle\frac{2^6-2}{2!}=31\)
2m人の場合も同様に計算することができます。
\(\displaystyle\frac{2^{2m}-2}{2!}=2^{2m-1}-1\)(通り)
以上です。いかかでしたでしょうか。