式の計算の利用~数の性質編~

目次

数の表し方

・偶数は整数 \(n\) を用いて,  \(2n\) と表すことができます。

・奇数は偶数に1を加えた数とみなし, 整数\(n\)を用いて, \(2n+1\)と表すことができます。

・連続する3つの整数は, 一番小さい数を\(n\)とすると, \(n, n+1, n+2\)と表すことができます。
(真ん中の整数を\(n\)とすると, \(n-1, n, n+1\)と表すことができます。)

・連続する2つの偶数は, 整数\(n\)を用いて, \(2n, 2n+2\)と表すことができます。

・連続する2つの奇数は, 整数\(n\)を用いて, \(2n+1, 2n+3\)と表すことができます。

・2つの偶数は整数\(n, m\)を用いて, \(2n, 2m\)と表すことができます。

・2けたの整数は, 十の位を\(x\), 一の位を\(y\)とおくと, \(10x+y\) と表すことができます。

・3けたの整数は, 百の位を\(x\), 十の位を\(y\), 一の位を\(z\)とおくと, \(100x+10y+z\) と表すことができます。

数に関する証明の手順

1 文章内の「は」や「,」を探します。

2 「は」や「,」の前の文章に注目し, 偶数や連続する3つの整数といった登場キャラを確認します。

3 登場キャラを文字を使って表します。連続する整数がある場合は, 「\(m\)を整数とすると,」と書きます。連続する整数がない場合は, 「\(m, n\)を整数とすると,」と書きます。

4 登場キャラを文字を使って表します。

5 文章内の「は」や「,」の前の内容を数式で表します。

6  数式を計算します。

7 文章内の「は」や「,」の後に示したいことが書いてあるので, それに合わせて式変形をします。 〇の倍数の場合は, 〇×( )の形 に変形します。

8 ( )内が整数であることを確認します。

9 最後に, 問題文をそのまま写して, ~になる。で文章を締めます。

次の文章を例に証明の手順を確認していきます。

例 偶数と奇数の和は奇数になることの証明

\(\color{silver}{偶数と奇数の和}\color{magenta}{は}\color{yellowgreen}{奇数}\)になることを証明しなさい。 ・・・①

➀の\(\color{magenta}{は}\) の前に注目します。登場キャラは偶数と奇数です。連続する数ではないので,

\(\color{blue}{m, nを整数とすると,}\)と書きます。登場キャラの偶数と奇数を文字で表します。

\(\color{blue}{偶数は2m, 奇数は2n+1と表される。}\)

\(\color{magenta}{は}の前の \color{silver}{偶数と奇数の和} を式で表します。\)

\(\color{blue}{2m+(2n+1)=2m+2n+1}\)

\(\color{magenta}{は}の後が\color{yellowgreen}{奇数}\)なので, 2でくくってみます。

\(\color{blue}{=2(m+n)+1}\)

( )の中身が整数であることを書きます。

\(\color{blue}{m+nは整数であるから,}\) 

\(\color{blue}{2(m+n)+1は奇数である。}\)

最後に, 問題文を写して, ~になるで締めます。

\(\color{blue}{よって, 偶数と奇数の和は奇数になる。}\)(証明終わり)

いかがでしたでしょうか。手順を確認して式の計算の利用をマスターしていきましょう。

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